モノクロフィルムを作ろう(コスト節約法) | ||||
2004年3月30日作成
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ネオパン100ACROSの36枚撮りをカメラ量販店などで購入すると1本360円前後(一応360円と仮定しておきます) 。自分で作れば(100本計算で)1本あたり約210円 。その差150円を節約しようという術(?)です 。本数を多く撮る人ほど節約になります 。 ただし初期投資が必要ですので 、フィルム消費量が多い方(月10〜20本撮る人とか)にお勧めします 。 |
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フィルムは通常パトローネに巻かれた状態で売られていますが 、フィルムがそのまま心棒に巻かれて売ってる物もあります 。通称 「長尺 」 、 「長巻き 」とか言われている物です 。心棒に100フィート(約30.5メートル)巻かれていますので 、使う分だけ自分でパトローネに巻いて使います 。36枚撮りでだいたい1.5メートルですから 、長巻きフィルムからは20本の36枚撮りフィルムが作れます 。 ちなみに長巻き1巻3,200円(ネオパン100ACROS@カメラ量販店 、税別)でした 。(ネオパンSS100だと2,700円でしたので 、もっと安くできます) |
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長巻きフィルムは 、心棒にフィルムが100フィート(約30.5メートル)巻かれただけの状態ですから 、自分でパトローネに詰め替える必要があります 。どうやって詰め替えるか?ですが 、完全暗黒の状態で空のパトローネに必要な長さ(1.5メートル)を巻くのはかなり困難な作業ではないかと… 。そこで必要な物が 「フィルムローダー 」と呼ばれる物です 。フィルムローダーを使えば 、長巻きフィルムをローダーにセットするときだけ完全暗黒が必要で 、パトローネに巻くときは明るい場所で作業できます 。 | ||||
写真の物はLPLで(輸入)販売しているAPローダーです 。詰替用のパトローネが20本ついて5,040円(税別 、カメラ量販店)でした 。ローダー以外に必要な物は 、ハサミとセロハンテープ 。セロハンテープはボビン(パトローネの中に入っている心棒みたいな物 。正式名称は違うかも…以下この名称で書きます)にフィルムを巻きつける時の押さえとして使います 。 セロハンテープじゃなくて専用のテープも売ってます 。写真の物は140円@カメラ量販店でした 。120フィルム用となってましたので 、必要な長さに切って使っています 。 |
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長巻きフィルムをローダーへセット… 長巻きフィルムは心棒に生フィルムが巻かれているだけ(遮光はされていません)なので 、ダークバックの中など完全暗黒で作業します 。手探りになりますので 、いらないフィルムなどで練習しておくといいと思います 。セットの方法についてはローダー付属の説明書をご覧ください 。 |
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パトローネに巻く… 36枚撮りを作る場合を例に説明します 。 (1)パトローネを分解してボビンを取り出す 。 (2)フィルムの先端をボビンに固定(テープで貼り付け)する 。 (3)ボビンをパトローネに戻してしっかり蓋をする 。遮光用の布をはがしたりしないように注意 。 (4)パトローネをローダーにセットする 。この時巻き込む方向に少しフィルムを巻いておくと作業しやすいです 。 (5)フィルム室の蓋をしてハンドルを最後まで押し込む 。途中で引っかかるようなら 、少し時計回りに動かすと奥まで入ります 。 (6)ダイアルの△印を合わせる 。 (7)ローダーを手で押さえ 、ダイアルの目盛り(1目盛りで1駒分)を見ながら静かにハンドルを時計回りに回してフィルムを巻き取る 。 (8)目盛りを数えて37のところに来たらハンドルを抜いてフィルム室の蓋を開ける (9)パトローネを取り出す 。 (10)フィルム送りつまみを時計方向に1メモリ分回して(フィルムを出して)適当な長さを残してカットする 。 これで36枚撮りが1本できました 。ダイアル目盛りにして42〜43駒分巻き取る事になりますが 、カメラにセットするときのフィルム引き出し分と最後の駒からボビンまでの余裕分になります 。 ※あんまり余裕をとりすぎると 、最後の20本目の長さが足りなくなりますのでほどほどに 。 |
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ベロの部分… フィルムの先端に(通称)ベロの部分を作る場合は 、型紙を作っておくと便利です 。 型紙にそってカッターで切れば、ベロ部分の出来上がり。 |
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パトローネのリサイクル… |
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パトローネ入りのフィルムを買って使い終わったらリサイクルしましょう 。現像するときにパトローネを分解せずにリールに巻いて 、フィルムの最後を数センチ残してカットします 。フィルムを詰め直すときは 、残した部分に継ぎ足して巻き込めばOKです 。LPLのフィルムローダーに添付されている詰替用のパトローネはプラスチック製でけっこうチャチいですが 、金属製のパトローネは安心感があります 。 |
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DXコードは 、ネットでググれば結構出てきますので 、使用するフィルムに合わせて絶縁(黒く塗装している)部分をカッターなどで削ったり 、テープを貼って絶縁すればOKです 。使用するカメラでISO感度を設定できるのなら特に必要ありません 。枚数も自分で巻き戻せばOKです(EOS-5QDの場合 、36駒撮影終了で自動的に巻き戻りました) 。ちなみに 、フィルムローダーに付属のパトローネにはDXコードはついていません 。DXコード付きのパトローネが別売されていますので 、そちらを使う方法もあります 。
写真右はネオパン400PRESTO(36枚撮り)のパトローネ(リサイクル済み)。このままではISO感度400で認識されるので、ISO100のDXコードに変更する必要があります(上段のコードを左のパトローネの物と合わせます) |
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節約?… 最後にどのくらい節約できるか簡単に計算しておきます 。(税別で計算してます) 初期投資含めて36枚撮り20本分で(5,040+3,200=)8,240円 。1本あたり412円 。次の20本からは長巻きフィルム分3,200円だけですので 、合計40本で5,040+(3,200×2)=11,400円 。1本あたり286円 。パトローネ巻き40本だと360円×40本で14,400円 。初期投資分が回収できて3,000円黒字です 。プラス20本 、合計60本だと5,040+(3,2000×3)=14,640円 。1本あたり244円 。かなりお得になりました 。では年間100本撮るとしたら…5,040+(3,200×5)=21,040円 。1本あたり210円 。普通に買うと360×100=36,000円 。… 撮る本数が多い人ほど節約になります 。フィルム代が気になる方はお試しあれ 。 |
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