現像タンクによるモノクロフィルムの現像(薬品編)
2004年2月7日作成
2004年2月17日写真,説明追加
ここからは使う薬品のお話です。ちなみに100円ショップでは手に入りません。カメラ屋さん、カメラ量販店などで入手できます。ビンに入った濃縮タイプより粉末タイプの方が安いです。
現像液、定着液は溶かした後すぐ使うのではなく、できれば使用する前日までに作ってください。
現像/定着/停止液 水洗い促進剤/水切り剤 ※参考のために私が購入した時の価格(販売価格)を書いておきますが、地域販売店によって販売価格は変わると思いますので、ご参考程度にお願いします。

また、各薬品の溶かし方などは袋に書いてありますのでご確認ください。

☆☆☆ 薬品編 ☆☆☆
(1)現像液
現像薬剤(ミクロフィン、スーパープロドール)
ミクロフィン、スーパープロドール(SPD)など、色々な種類があります。調合済みの粉末、濃縮液などの形で売られています。ちなみに私はSPDとミクロファインを使っています(1リットル用粉末で170円と190円)。
袋、ビンの説明で指定されている通りに溶かして使用します。SPD(1リットル用)の場合は、25度前後の水1リットルをかき混ぜながら少しずつ徐々に溶かしていきます。泡立てないように注意してください。また、溶けきったと思っても5分くらいは撹拌し続けてください。終わったら貯蔵ボトルに移します。
現像液はだいたいフィルム10本位使えますが、徐々に性能が低下していきますので、本数ごとに現像時間を調整する必要があります。また、保存は1〜2ヶ月といったところでしょうか。稀少現像(現像液1に対して水1を加えて薄めて使う)の場合は使い捨てになります。

100ACROSの場合はミクロファイン1:1、400PRESTOはSPDまたはミクロファイン。現像する力はSPDの方が強く、400PRESTOをIE(露光指数/ISO設定と同じ)1600まで増感できます。100ACROSをSPDで現像する場合は、EI80で撮影します。
(2)停止液
停止薬剤(富士酢酸)
水1リットルに対して30ミリリットル(富士酢酸50%の場合)溶かして使います。保存は効きませんので、現像の度に作っては使い捨てです。入手価格は350円。酢酸はお酢みたいな物(食用には適しません)なので、結構すっぱい臭いがします。
(3)定着液
定着薬剤(フジフィックス)
現像液に比べて種類はそんなに無いです。私はフジフィックスを使っています。2リットル用の粉末で255円。25度前後の水2リットルをかき混ぜながら一気に投入して溶かします。一気に投入すると薬品が水の中で固まりになったりしますが、かまわず投入して撹拌、溶かしきってください。
水の温度は必ず30度以下のこと。30度を越えるとダメになります。貯蔵時も30度を超えないように注意してください。これも保存は1〜2ヶ月といったところだと思います。袋に印刷している説明にはフィルム80本くらい使えるようなことが書いてあります。
(4)水洗い促進剤(富士QW)
水洗い促進剤(富士QW)
水洗い時間を短縮するための薬品です。通常水洗いは最低30分以上水を流しながら行うのですが、この薬品を使うと、前洗い30秒、富士QW溶液に1分、本水洗い(最短)5分の合計(最短)6分30秒まで短縮できます。2リットル用の粉末で40円でした。水2リットルに溶かすだけです。だいたい100本処理できるようです。
(5)水切り剤(ドライウェル)
水洗い後はよく水を切って乾かすだけなのですが、水滴が付着したままだと跡が残ってしまいます。水切り剤を使えば水滴が付着するのを(ある程度)防いでくれます。中身は表面活性剤のような物らしいです。
200ミリリットルのボトル入りで180円でした。2リットルの水に10ミリリットル溶かして使用します。だいたい60本くらい使用できるようです。
また、前浴用の水にほんの少しだけ加えてあげる(ドライウェルの薄め液をさらに100倍薄めて使う)と、フィルムに水泡がつくのを防いでくれるようです。
(6)水

(写真無し)
薬品を溶かすのに必要。できれば薬局などで売っている「精製水」(純水)が良いと思いますが、水道水でも10分程度沸騰させれば大丈夫です。間違っても「なんとかのおいしい水」とかは使わないように。現像液とかにミネラル分は必要ありません。(^^ゞ

さて、これで自家現像に必要な機材と薬品が揃いました。いよいよ次はタンク現像の手順について説明します。
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