☆☆☆ 現像の準備 ☆☆☆
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(1)フィルムの準備
巻き込み式リールなので、フィルム導入口に少し差し込んで、リールの片側を前後に往復させればフィルムがリールに巻取られて行きます。 |
フィルムをリールに巻き取り現像タンクに入れる 。簡単に言えばこれだけの作業です 。現像タンクにリールを入れて蓋をしっかり閉めるまでは完全暗室 、ダークバッグなどでの作業になります 。具体的に説明すると…(一応ダークバッグでの作業を想定して書きます)
フィルムが全部パトローネに巻き込まれている場合は 、フィルムピッカーを使って先端を引き出し 、幅が細くなっている部分(通称ベロ)を切り取り 、リール溝の通りが良くなるように角の部分も少し切っておきます 。フィルムピッカーが無い場合はダークバッグの中でパトローネを開けての作業になりますが 、ダークバッグの中で手探りでの作業になりますので 、できればフィルムピッカーはあった方が良いです 。
フィルム(パトローネ)の準備ができたら 、現像タンク 、リール 、ハサミをダークバッグに入れて(あ 、現像タンクの蓋も忘れずに) 、ダークバッグのファスナー(内側と外側の2つ 。ダークバッグは通常は2重になってます)をしっかり閉めます(念のため部屋の電気とかも消した方が良いかな) 。フィルムを持って両手をダークバッグに突っ込み手探りでリールのフィルム挿入ガイドにフィルムの先端を差し込みます 。フィルムを少し引っ張ってフィルムが抜けてこなければOKです 。あとはリールの片側を回転方向に前後に往復させると 、リールにフィルムが巻き取られていきます 。パトローネからフィルムが出なくなった(最後まで巻き取った)ら 、ハサミでフィルムを切りリールを数回前後に動かし 、完全に巻き取ります 。パトローネから直接巻き取る方法を書きましたが 、パトローネからフィルムを完全に出し 、ハサミで切り離してからリールに巻き取っても良いですし 、パトローネを開けてボビンに巻き付いている状態からリールに巻き取っても良いです 。ご自分のやりやすい方法で行ってください 。
リールに巻き取ったら現像タンクに入れてきっちり蓋を閉めます 。
ここまでの作業が完全暗室(ダークバッグ)内での作業になります 。ここからは明るいところで作業できます 。 |
※LPLステンレスタンク(両溝リール)の場合...
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ファイルを両脇から押さえてU字形に湾曲させて軸の溝にフィルムの先端をはめ込んで、両脇のピン(ストッパー)に噛ませる。少し引っ張りながら一周巻くと溝にうまくはまります。あとはフィルムを湾曲させた状態でリールを回転させ巻き込んで行きます。途中でフィルムを前後に動かしてカサカサって軽く動く事を確認してください。フィルムが動かないようなら、うまく卷けていないのでほどいてやり直しです。
最後は少し押し込むようにして巻取って終了。タンクの中に入れて蓋をして完成。
って言葉で書くと簡単そうですが、最初の巻きはじめが結構難しいです。ダークバッグ(または完全暗黒)の中で手探りでやりますので、軸になかなか入らなかったり、斜めに入ったり...最初はフィルム1本潰して明るい場所で何回も練習してください。感覚をつかんだら目をつむって練習、ダークバックで練習。
※私もきれいに卷けるようになるまで、休日1日潰して練習しました。
定着が終わって蓋を開けてみるまでちゃんと卷けているか分かりません。巻きが失敗していると、未現像の部分があったり、未定着の部分があったりします。何度も練習してから本番に挑みましょう。(^^)v
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(2)薬品の準備
大きめのパレット(@100円)にお湯/水を張って、メスカップを浸けて温度を調節します。 |
現像液 、定着液をそれぞれのメスカップに移します 。量は現像するフィルムの本数で違います 。私の使っているプラスチックタンクの場合は 、フィルム1本で375ミリリットル(フィルム1本用のステンレスタンクの場合は250ミリリットル)ですが 、きっちりでなくても良いので400ミリリットルでやってます 。稀少現像の場合は 、現像液200ミリリットルに水(ぬるま湯)200ミリリットル加えよくかき混ぜます 。
処理温度は20度が基準です 。現像液 、定着液を20度にします(その他の薬品もできれば同じ温度にします) 。少し高め(21〜23度)位のぬるま湯にメスカップごと浸して温度を調節するのですが 、結構面倒ですし時間もかかります 。稀少現像の方が加える水の温度で調節できるのでやりやすいです 。定着液は20〜23度位で良いのですが 、現像液は温度によって現像時間が違ってきますので 、なるべく正確に合わせてください 。
前浴用の水は現像液よりちょっとだけ高い温度(+1度〜+2度)にしておくと 、フィルム 、現像タンクが暖まりますので 、現像時の温度変化が少なくなります 。量は現像液などと同じ400ミリリットルです 。
停止液は水1リットルに対して富士酢酸30ミリリットルなので 、400ミリリットルで12〜3ミリリットル(適当で良いです)加え撹拌しておきます 。
水洗い促進剤(富士QW) 、水切り剤(ドライウェル)は 、適当な容器(リールが沈むだけの高さは必要)に準備しておきます 。容器がない場合は 、現像タンクを使っても良いです 。 |
(3)タイマーのセット
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現像用タイマーを4分25秒(ネオパンSS100、現像液20度の場合)に 、定着用タイマーを10分に 、水洗い用タイマーを0クリアします(現像用 、定着用はカウントダウン 、水洗い用はカウントアップで使います) 。
※20度の場合4分30秒ですが 、5秒前に排水を開始するために5秒引いてセットします 。
左から現像用、定着用、汎用(前浴、停止、予備水洗い、水洗い促進浴、本水洗い、水切り浴)のタイマー。
※フィルム毎の現像/定着時間などは、こちらのページからダウンロードして下さい。
参考...
20度処理 |
SPD
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SPD1:1
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MICROFINE
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MICROFINE1:1
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ネオパンSS100 |
4分30秒
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7分
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9分30秒
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11分30秒
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ネオパン100ACROS |
4分15秒※1
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6分30秒※1
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10分
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13分※2
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ネオパン400PRESTO |
4分15秒
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7分
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8分30秒
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10分15秒
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※1...EI(露光指数。ISO感度と同じ)を80に設定して撮影する
※2...フジフィルムのデータシートには15分って書いてあるけど、ミクロファインの袋には13分って書いてある??? ...私は15分でやってたけど良いのか? |