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モノクロ写真Q & A (引き伸ばしプリント編) |
2004年12月16日作成
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モノクローム写真の引き伸ばしなどをQ&A形式でまとめてみました。
ご意見、ご質問、間違ってるぞ~などがありましたら、掲示板、メール等でご指摘頂ければと思います。 |
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1.引き伸ばしプリントに必要な機材は?
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引き伸ばし機、引き伸ばしレンズ、イーゼルマスク、バット(最低3枚)、印画紙用のピンセット、安全光(セーフライト)。最低これだけは必要です。その他あると便利、あった方が良い、状況的にはないと困る。といった物については、「引き伸ばしプリント・機材編」が参考になると思います。 |
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2.引き伸ばし機の種類は?
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大きく分けると、モノクロ用とカラー用の2種類が市販されています。光源の違いだと、散光式と集散光式に分けられます。モノクロは集散光式、カラーは散光式が多いようです。もちろんカラー用でもモノクロ写真は焼けます。
モノクロ用だけに絞れば、多階調印画紙用のフィルタを内蔵している物と内蔵していない物があります。もちろん多階調印画紙用フィルタを内蔵されている引き伸ばし機でも固定階調印画紙に焼くこともできますし、フィルタのない引き伸ばし機でも、フィルタを別に用意すれば多階調印画紙に焼くことができます。
フィルタ以外では、対応するネガの大きさによる違いがあります。35ミリ専用の物は種類が少なく(知っている限り2種類)、小型軽量で比較的手頃な値段で入手できます(多階調印画紙は後付フィルタで対応できます)。市販されている引き伸ばし機は、6x6~6x7版以下用が種類も豊富で、値段的にも比較的入手しやすいです。 |
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3.光源の違いは?
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引き伸ばし機の種類は?のところでも書きましたが、光源は散光式と集散光式の2種類あります。散光式でももちろんモノクロプリントできますが、やや軟調に仕上がるらしいです。散光式に比べて集散光式は、やや硬調に仕上がるようです。
モノクロで一般的な集散光式を簡単に説明すると…光源(引き伸ばし電球など)から出た光(散光)をレンズ(コンデンサーレンズ)で集め(集光)てネガにあて、引き伸ばしレンズを通して印画紙に照射。となります。
ラッキー60Mは、100V100Wの引き伸ばし電球を使っていて、2枚のコンデンサレンズで光を集めています。
ラッキーG70は、12V100Wコールドミラー付きハロゲンランプを使っていて、レンズユニットで散光式と集散光式を切り替えられます。
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4.引き伸ばし電球は普通の電球と違うの?
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普通の電球に比べて、照射むらが出にくいように設計されています。 |
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5.引き伸ばし機購入のポイントは?
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引き伸ばすネガの大きさ、引き伸ばせる印画紙の大きさなどがポイントになると思います。35ミリネガ専用の引き伸ばし機なら、小型で引き伸ばしレンズもついて実売2~3万円台で市販されています(知っている限り2種類しかないですけど…)。最大6x6版、6x7版とネガが大きくなるほど引き伸ばし機も大きく重くなります。プリントするときだけ引き伸ばし機を持ってきてセッティングする使い方だと、大型の引き伸ばし機は結構つらい物があります。もちろん安定感は抜群なのですが…。ちなみに、35ミリネガで、最大四切りまで伸ばせる物が多いですね。
値段は高いほど良い…とは思いますが、ちょっとだけ使い勝手が良かったり、安定感がある位の違いしかないと思いますので、あとは予算との兼ね合いだと思います?。
※作りも簡単だしそんなに壊れる物でもないので、中古で十分だと思います。
ちなみに、引き伸ばしレンズは画質に直接影響しますので、性能の良い物を使ってください。
☆中古での購入ポイントを書いておきますので、参考にしてください。
・全体的にきれいなこと。
・支柱、台板、ヘッドの取り付け部分などに、ガタ、ゆがみがないこと。
・可動部分(ヘッドの上下移動、フォーカス調整機構など)の遊びが少なくスムーズに動くこと。
・ヘッドのロック機構の確認。かっちりロックされること。
・集散光式の場合、コンデンサレンズ、引き伸ばしレンズにカビ、汚れ、傷などないこと。
・散光式の場合、散光板に傷、汚れなどないこと。
・台板の平面性、支柱の垂直支柱の場合)垂直性、ヘッド(レンズ面)と台板が平行なこと。
・電源コードの傷、劣化、スイッチの劣化など、電源周り。
・添付されるオプション類(ネガキャリア、レンズなど)の確認。
・引き伸ばし電球、ネガキャリア、レンズボードなど、オプション類の入手が容易なこと。
・内部の清掃(コンデンサレンズ、散光板など)が容易なこと。
・蛇腹の劣化、傷など。
・セーフティフィルタの傷、汚れなど。
・マルチグレードフィルタが後付けできること。または、フィルタポケットがあること。 |
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6.引き伸ばしタイマーって必要?
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引き伸ばし機にも電源スイッチはついているので、時計を見ながらON/OFFすれば焼くことはできます。が、1秒以下の露光が必要な場合、人手では誤差・ばらつき出てしまいます。引き伸ばしタイマーを使えば、設定した時間分正確に露光してくれます。
私が使っている物はLPLのET-200で、2ダイアルの物です。0.2秒から10秒までは0.2秒単位に、10秒以上は1秒単位に設定できます。セーフティライトとの連動機能(露光スタートでセーフティライトOFF)があるので便利です。また、フートスイッチ(足踏み式の露光スイッチ:別売です)を使えば、両手がふさがっていても足で露光ONできます。
0.2秒単位で十分だと思いますが、0.1秒単位に時間を設定できる3ダイアルタイプも市販されています。
※最近、スリーダイアル式のLPL ET-400に買い換えました。ET-200に比べてダイアルが小さくなったのでちょっと見にくいです。(汗) |
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7.安全光(セーフティライト)の事を少し詳しく教えて |
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印画紙が感光しない(しにくい)色(波長)の明かり(ライト)の事を安全光とかセーフティライトって言います。電球型(親子電球)、ボックス型などが市販されています。電球型(親子電球)は、ソケットへのねじ込み加減で2段階に明るさを変えることができます。一般の(固定階調)モノクロ印画紙用だと思いますが、イルフォードの多階調印画紙でも(短時間ですが)かぶりなく使えました。ボックス型は前面にセーフティフィルタ(色つきのガラス)をセットして使います。中は10Wまたは20Wの普通の電球です。セーフティフィルタを交換することにより、一般モノクロ(固定階調)、多階調モノクロ、バンクロ、カラーなどで使用することができます。電球型は明るい方でもボックス型より暗いです。できればボックス型の使用をお勧めします。 |
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8.フォーカススコープって? また、使い方は? |
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イーゼルマスクに固定した印画紙上の照射画像のピントを厳密に合わせるための道具です。実際に照射されている画像でピントを合わせるのではなく、ネガキャリアに固定しているネガの粒子で合わせます。使い方は簡単で、照射画像の中心にフォーカススコープを置いて覗き、ネガの粒子がくっきり見えるように引き伸ばし機のフォーカスを合わせればピントOKです。覗いたときの感覚など少し慣れが必要ですが、とても便利な機材です。入手しやすい価格(つまり安物?)は、照射画像の中心でしか使えませんが、高級機になると中心以外の場所のピントも確認できます。できれば高級機を使いたいですね。
※ちなみに私が使っている物は安物(定価2千円位)ですが、これでも結構使えます。
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9.露光計ってどんな物? |
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露光計は、焼くと黒くなる部分、ネガで言うと薄い部分を測光しておおよその露出時間を決めるための道具です。露出計の暗室版と考えてもいいです。試し焼きの手間が省けるなどの利点もありますが、印画紙の感度を設定したり、小さい印画紙(カビネ、大カビネ程度)では誤差がでやすいなどの注意する点もあります。また、黒を基調としますので、ネガによっては適正な露光時間が出ない場合もあります。私も持っていますが、段階露光の方が確実なのであまり使っていません。 |
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10.どんな薬品が必要なの? |
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印画紙用の現像液(コレクトールE、など)、停止液(フジ酢酸50%など)、定着液(フジフィックスなど)の3つの薬品が最低限必要です。停止液と定着液は、フィルム現像で使う薬品と同じ種類の物です。停止液は使い捨てなのでいいのですが、定着液はフィルム現像用とは分けてください。
その他の薬品については、「引き伸ばしプリント・薬品編」が参考になると思います。 |
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11.薬品の保管方法は? |
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現像液・定着液は、光を通さないボトルに入れて保管します。あんまり神経質にならなくていいと思いますが、現像液は酸化を防ぐためになるべくボトルいっぱいまで入れるようにしてください。定着液は温度に弱いので、30度以上にならない場所で保管します。 |
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12.薬品はどのくらい使えるの?(期間と処理能力) |
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使う薬品にもよりますが、現像液コレクトールEの場合、カビネ200枚程度、定着液もそのくらいと考えて良いと思います。詳しくはそれぞれの薬品の袋に書いてあります。
薬品を作ったら、なるべく早く使い切るようにします。暗室作業のため原液を薄めて作った処理液(現像液)は、保存が効かないので、使用後は廃棄します。定着液は数回使えますので薬品ボトルなどに戻しておきましょう。
ちなみに、薬品(原液)を作ったらすぐ使うのではなく、最低数時間、できれば一日くらい置いてから使うようにしてください。
上の説明は薬剤(粉)を水などに溶かして作った原液の説明です。液体濃縮タイプの薬品は、現像・定着液ともに保存は効かないので、使い終わったら廃棄します。 |
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13.使用済みの薬品の処分は? |
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使用済み薬品の中には、ハイドロキノンとか色々な薬品、銀イオンなどが溶け込んでいますから、そのまま下水に流すのは感心しません。産業廃棄物処理業者にお願いして引き取ってもらいましょう。
フイルムの現像と比べて印画紙の現像・定着は薬品の使用量も多くなりますので、環境に対する影響度も大きいはずです。フイルム現像の時と同じように水といっしょに下水へ流すとしても、かなり大量の水が必要でしょう。
使用済みの現像・定着液は混ぜることなくそれぞれポリタンクなどに溜めておき、ある程度溜まったら産廃業者に処理をお願いすると良いでしょう。処理費用、手数料などがかかると思いますが、自家製モノクロ写真を楽しむ上でのマナーみたいなものです。
個人的な趣味、楽しみだけで環境を破壊して良いはずはありません。かならず産廃業者にお願いして処理してもらいましょう。
※コレクトールE、スーパーフジフィックスは、製品パッケージに「個別に大量の水で薄めて下水道に流す」と書いてありますが、基本的には産廃処理業者に処理をお願いしてください。
※イルフォードのマルチグレードデベロッパー、ハイパムフィクサーは「下水に流さずに、産廃処理業者に処理を委託」と書いてあります。下水道には流さずに、必ず産廃業者に処理を委託してください。
※こちらのQ&Aも参考にしてください。 |
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14.暗室がないんですけど… |
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引き伸ばしプリントは暗室がないと始まりません。専用の暗室がない場合は、何とか場所を確保して暗室を作ります。「引き伸ばしプリント・暗室を作ろう編」が参考になると思います。工夫次第で何とかなります。 |
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15.どのくらいの広さが必要ですか? |
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引き伸ばし機の大きさと引き伸ばす写真の大きさで違うと思いますが、最低引き伸ばし機一式とバット3枚(水洗いは別の場所で行うとして、現像、停止、定着の3枚)が置けて、人が作業できる広さが必要です。ちょっと作業しづらいですが、バット類は棚などを利用して縦に並べる(上から現像、停止、定着)と、省スペースになります。 |
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16.安全光(セーフティライト)の配置は? |
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フィルムのセットなどを考えると、引き伸ばし機の近くに配置した方が明るく作業できます。ただ安全光とはいえ100%安全かは分からないので、印画紙からは最低1メートルは離してください。私は、洗面兼脱衣所(引き伸ばし機を置いてます)と浴室(バット類を配置しています)の間のドアにぶら下げています(暗室電球親子型)。
ボックス型のセーフティライトの場合は、引き伸ばし機の斜め上の位置が作業しやすいです。私はボックス型と併用して暗室電球も使ってます(バットの上あたりにぶら下げています)。 |
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17.印画紙の種類は? |
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素材で分けると、RCペーパー(ベースとなる紙の両面を樹脂でコートし、その上に感剤を塗布した印画紙。フジブロWP、イルフォード・マルチグレードRCなど)と、バライタ紙(樹脂コートせずにベースの紙に直接感剤を塗布している印画紙。フジxxxxxなど)の2種類が市販されています。また印画紙の表面仕上げの違いにより、光沢、半光沢、無光沢などがあります。
カラーネガを使ってモノクロ写真を作るための印画紙(クロロブロマイド紙)もありますが、モノクロネガでモノクロ写真が趣旨なので、ここでは省略します。 |
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18.印画紙の大きさは? |
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カビネ、大カビネ、六切り、四切り、大四切り、半紙、全紙などの大きさの印画紙が市販されています。 |
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19.裏と表の見分け方は? |
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少しテカっている方が表(感剤が塗ってあるほう)です。わかりにくければ、印画紙の端っこに少し水をつけてさわれば分かります。ヌルベタってする方が表です。 |
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20.硬い?軟らかい?ってどういう意味? |
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明暗差が激しい、コントラストのはっきりしている絵を「硬い」(硬調)って言います。逆にコントラストのあまりない絵を「軟らかい」(軟調)っていいます。 |
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21.印画紙の号数って?(種類と使い分け) |
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印画紙には軟調から硬調(特別硬調)までの種類があって、号数で表されています。もっとも軟調なのは0号で、もっとも硬いのは5号です。号数固定の印画紙では、1号(軟調)、2号(中間調)、3号(硬調)、4号(特別硬調)の物が市販されていて、2~4号が入手しやすいです(1号は売ってるの見たことありません)。
軟調のネガには硬調の印画紙、硬調のネガは軟調の印画紙を使うと、階調の整った写真に仕上がるようです。普通は、だいたい2号(中間調)で焼きます。 |
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22.マルチグレード印画紙って? |
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フィルタによって0号~5号まで硬さを変えることのできる印画紙のことです。フィルタは0.5号単位なので、11種類の硬さを選んで焼くことができます。フィルタを使わない場合は2号の印画紙と同じ硬さになります。(印画紙によって異なります)
フィルタで号数を変えられる便利な印画紙ですが、安全光(セーフティライト)もマルチグレード用の物を使用しなければいけない、指定の現像液がある(だいたいは固定階調印画紙と同じ現像液で良いみたいですけど…)など、使う上での注意も必要です。 |
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23.露光時間を決めるには? |
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露光する時間と場所をずらしながらテスト焼きして決めるのが一般的なようです。やり方などについては、「ストレートプリント編」を見てください。
引き伸ばし用露出計を使って露光時間を決めることもできます。私が使っている物はラッキー製の古い露出計。黒(ネガで言うと白い部分)を基準に、暗部が綺麗に出るように露出を決めます。この場合、黒部分がないと数値にずれがでてしまい、使うのになれと感が必要になります。面倒でもテストプリントで露光時間を決めるのが確実だと思います。 |
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24.周りに余白のない写真を作りたいんだけど |
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普通、印画紙はイーゼルマスクにセットします。イーゼルマスクは印画紙の4辺を押さえる(覆う)ので、どうしても余白ができてしまいます。どうしても余白を作りたくない場合は、一回り大きな印画紙、カビネの場合は大カビネに焼いて、余白部分を切り取る(化粧裁ちとか言います)と、余白のない写真に仕上がります。
イーゼルマスクを使わずにプリントする事もできますが、露光中に印画紙が動いたり、平面を保てないなどいくつか問題が出てくると思います。
※縁なしプリント用のイーゼルマスク(この場合マスクとは言えませんが)も市販されているようですが、未確認です。
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25.周りにタップリと余白を取りたいんだけど |
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4枚羽のイーゼルマスク(ユニバーサルマスクとか言います)を使えば自由な大きさ(幅)の余白を均一に作ることができます。普通のイーゼルマスク(左上を固定する2枚羽の物)も余白の幅をある程度調節することができますが、最小5ミリ最大15ミリ程度です。
黒い画用紙などを切り抜いて印画紙の上に重ね、イーゼルマスクで押さえる方法もあります。この場合は、覆う黒画用紙と同じ大きさの用紙に印画紙を置く位置を決めるための印を付けておき、印の上に印画紙、その上に黒画用紙をのせると均一な余白を作りやすいです。 |
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26.トリミングって? |
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絵の中で、言ってみれば余計な物が隅に映っていて、その部分をカットしたいときなどに使うテクニックです。印画紙の大きさより大きめに引き伸ばし機のヘッドをセットして、焼きたい部分が印画紙に来るようにセットして焼きます。 |
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27.空の部分を濃くしたいんだけど |
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空以外の部分を光を通さない紙などで覆い、空だけ少し長めに露光してやれば、濃度を上げることができます。基本露光時間分露光した後に濃くしたい部分だけ再露光します。焼き込みっていうテクニックです。覆った部分の境目が自然に見えるようにすることが重要です。やり方などについては、「暗室テクニック・焼き込み編」をご覧ください。 |
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28.女性の顔を明るめにしたいんだけど |
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焼き込みのテクニックとは逆に、濃度を下げたい(明るめにしたい)場所を覆って焼きます。覆い焼きっていうテクニックです。基本露光時間の途中で明るめにしたい部分を覆います。やり方は、焼き込みのやり方と基本的には同じです。境目には注意しましょう。 |
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29.コンタクトプリントは絶対に作らないとダメ? |
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そんなことはありません。ただ作っておけばネガにどんな絵が映っているか一目で見渡せるので、ネガの整理、引き伸ばす駒選びなどに便利です。
私は引き伸ばす機材一式を揃えるまでは、ネガをスキャナで読み込んでプリンタで印刷っていう方法でコンタクトプリントを作っていました。スキャンしたのなら、わざわざ印刷しなくても…って思われそうですが、紙(印刷物、印画紙)で持っていた方が使い勝手が良いです。 |
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30.どうやって現像するの? |
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フィルムと違って印画紙は深さ5センチ位のバットに薬品を入れてその中で現像します。皿現像とか言います。フィルム現像と同じように筒の中で現像する機材も売られていますが、モノクロの世界ではあまり一般的ではないようです。
露光の終わった印画紙を薬品を満たしたバットの中で泳がすようにして撹拌、現像します。 |
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31.現像時に注意することは? |
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現像中は常に撹拌します。といっても、激しく撹拌する必要はありません。印画紙を液の中に沈めて、上から竹ピンでじわ~っと押さえたり、揺すったり、時々ひっくり返したり…。やり方は色々です。安全光の下での作業ですが、かぶりの原因になるかもしれないので印画紙はなるべく裏向きで撹拌し、像を確認するときだけ表向きにします。
定着中は現像ほど撹拌する必要は無いようですが、定着開始から1分くらいは撹拌を続けます。 |
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32.印画紙全体が真っ黒になるんですけど |
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イーゼルマスクで覆っている印画紙の4辺(余白になる部分)も黒くなる場合は、安全光に問題があるか印画紙がダメ(何らかの原因によりカブリが出ている)になっているかもしれません。余白以外の部分が黒くなるのは、イーゼルマスクにセットした後の問題で、露光時間が長すぎた、引き伸ばしレンズの絞り忘れなどが考えられます。印画紙をひっくり返したまま露光しても反応する場合があるので、露光が終わったら常に赤フィルタ(セーフティフィルタ)をかけておくことをお勧めします。 |
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33.いつまでたっても像が出てこないんですけど |
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RCペーパーの場合、現像液に入れてから10~20秒くらいで像が現れてきます。長くても30秒で像が現れてこなかったら変です。露光されていない、印画紙が変、現像液の劣化、作り方を間違えたなどが考えられます。現像液だと思ってたら定着液だった…って言うときも真っ白いままです。 |
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34.印画紙の乾燥は? (RCペーパーの場合) |
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水洗いが終わったら、印画紙の端っこを摘んでバットから引き上げ、ぶるぶるって振って(水を切って)から洗濯挟みで角を摘んで適当な場所にぶら下げて乾燥させます。ぶら下げる前によく洗って軽く絞った写真用のスポンジなどで表面の水滴を拭った方が早く乾きます。
※水が垂れるので、干す場所に注意してください。
だいたい30分~1時間位で乾燥すると思いますが、急ぐときはドライヤーで温風をあてると早く乾燥します。 |
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35.印画紙の乾燥は? (バライタ紙の場合) |
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すみません。まだ経験がないので何とも言えませんが…
水洗いが終わったらそのままフェロタイプ板に表が密着するように伏せて張り付けタオルなど吸水性の良い布を被せ、布の上からローラーで水を追い出してから乾燥機で乾燥させるようです。水洗い後、水切り剤(ドライウエル)に数分浸けてから乾かすとむらができにくくて良いそうです。
うまく乾燥させるにはこつと慣れが必要なようで…。一応機材は持っていますので、そのうちチャレンジします。(^^ゞ
※定着液の種類によっては、フェロタイプ乾燥できない場合があるようなので注意してください。 |
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